KEY TAKEAWAYS
この記事でわかること
- A+は書籍の中身や用途を補足する場として設計し、内容紹介と役割を分けます。
- 価格・販促・カスタマーレビュー・外部誘導などの制限を、図版内の文字にも適用します。
- 対象ASIN、スマートフォン表示、画像の説明、提出後の公開状態まで確認します。
- 内容を選ぶ対象読者と章の役割を整理
- 図版と文章に分ける一つの画面に一つの説明
- 規定と表示を確認ASIN・モバイル・公開状態
A+コンテンツを作るとき、表紙を大きく見せたり、宣伝文句を増やしたりすることから始めると、読者が知りたい内容が後回しになります。先に「この本を選ぶ前に、何を理解してほしいか」を決めましょう。対象読者、扱う範囲、章のつながり、実践するときの使い方など、本文に根拠のある情報を視覚的に補足します。
この記事では、KDPで出版する本のA+制作を、企画、原稿、画像、提出、公開確認に分けて説明します。売上の増加を保証する施策や、審査を通す裏技ではありません。本の内容と読者の期待を合わせるための制作工程として扱います。
内容紹介とA+で、伝える役割を分ける
まず既存の内容紹介を読み、文章だけで十分伝わることと、図や構造があると理解しやすいことを分けます。対象読者や本の主題を短く説明する部分は内容紹介へ、章の関係、手順の全体像、使い方の違いなどはA+の構成候補へ整理します。同じ文章を画像にして繰り返すだけでは、読む負担が増えます。
説明欄だけでは伝わりにくい内容を選ぶ
画像と見出しで、理解しやすい順序にする
使用画像の権利・禁止表現・リンク等を確認する
申請後の状態と公開された見え方を確認する
POINT装飾を増やす前に、何を理解してほしいかを決める。
制作手順の概念図。機能の提供範囲・審査・ガイドラインは本文の公式資料を参照してください。
制作に入る前に、本文のどの章を根拠にするかを決めます。「実践的」「分かりやすい」と評価するだけでなく、読者がどの作業を進められるかを具体的に説明してください。まだ原稿にない内容を、A+の図版で先に約束しないことが重要です。企画と本文が固まってから、紹介用の情報を選びます。
| 読者が知りたいこと | 適した見せ方 | 本文側の根拠 |
|---|---|---|
| 自分に向いた本か | 対象者と利用場面を短い文章で示す | はじめに・対象読者の説明 |
| どの順番で学ぶか | 章同士の関係を簡単な流れにする | 目次と章の導入 |
| 実務でどう使うか | 準備・実行・確認の役割を分ける | 手順や実例の章 |
| 何を扱わないか | 必要な前提と対象範囲を文章で補足 | 本文の範囲・前提条件 |
一枚の画像にすべてを詰め込まず、各部分が一つの問いへ答える構成にします。担当者へ渡すラフには、画像の見出し、説明したいこと、掲載する文章、参照する本文の場所を書きます。装飾の好みから議論を始めるより、内容の過不足を確認しやすくなります。
使えない表現を、デザインの前に除く
KDPのA+ガイドラインは、価格や販促、カスタマーレビュー、時限的な表現、外部サイトへの誘導などを制限しています。Kindle Unlimitedへの言及も時間依存の情報に含まれます。本文用や自社サイト用の告知を、そのままA+へ転載しないでください。KDP:A+コンテンツガイドライン
| 確認対象 | 見直す内容 | 説明を組み直す方向 |
|---|---|---|
| 販売の呼びかけ | 価格、値引き、購入を促す文言 | 本で扱う内容や使い方を説明する |
| 評価や推薦 | 顧客レビュー、根拠のない優位性 | 本文の具体的な内容を示す |
| 外部への案内 | URL、QRコード、連絡先による誘導 | 商品理解に必要な情報へ絞る |
| 比較 | 他社の書籍との比較や言及 | 本の対象・構成・利用場面を説明する |
| 時間条件 | 期間限定の告知や現在の販売状況 | 時期に依存しない内容を中心にする |
この表はすべての規定を置き換えるものではありません。提出前には公式ガイドライン全体を確認し、賞や推薦などを掲載する場合は個別の条件も照合します。図版の中に文字として埋め込んだ内容も確認対象です。文章欄から削除した表現が、画像の小さな注記に残っていないかを見直してください。
図版は、縮小しても読める情報量にする
制作時は大きな画面で見やすくても、スマートフォンでは文字や細い線が判別しづらくなります。まず小さな表示で、見出しと結論が読み取れるかを確認します。細かな表を無理に一枚の画像へ収めるより、伝える内容を絞り、補足を文章へ分ける方が理解しやすい場合があります。
図解には、順序、対比、まとまりのどれを見せたいのかを一つ決めます。順序を示すなら矢印の向きと開始位置を明確にし、対比なら項目名と単位を揃えます。色だけで違いを表さず、ラベルや配置も使うと、読み手が意味を取り違えにくくなります。本文で確認できない数字や成果を、分かりやすく見せるために作ってはいけません。
画像は必要な権利を確認し、対応する形式や容量で準備します。公式ガイドラインはRGBの対応形式、画像の品質、説明として有用なaltテキストなどを定めています。画像の説明は検索語を並べる欄としてではなく、その画像が伝えている内容を言葉にするために使います。KDP:A+画像とテキストの要件
元データと入稿用画像を、別々に管理する
制作ファイルには、編集できる元データと、実際にアップロードする画像を分けて保存します。各画像の役割、使用した素材、文字原稿、書き出し日、確認担当者を一覧にしておくと、差し替えのときに取り違えにくくなります。画像に文章を組み込む場合も、元の文章をテキストで残しましょう。
表紙、書籍本文、自社Webサイトから素材を使う場合は、そのまま転載できるかを確認します。A+用に編集した図版が、元の図の条件や注記を失っていないかも点検してください。生成画像を利用するときは、実際の誌面、端末画面、受賞実績などと誤認される表現を避け、本の内容を補足する目的に合わせます。
最終確認では、画像だけを一枚ずつ見る工程と、A+全体を続けて読む工程を分けます。個々の図は正しくても、全体で同じ説明が繰り返されたり、前提の説明が抜けたりするためです。本文を知らない確認者が、対象読者と内容を言い直せるかを確認すると、情報の不足が見つかりやすくなります。
ASINと公開先を確認して、プレビューへ進む
KDPのA+コンテンツマネージャーでは、構成を作り、適用するASINを選び、プレビューして提出します。公式案内では、適用対象は自分のKDPアカウントの本に限られます。また、kdp.amazon.co.jpで作成するA+はAmazon.co.jp向けです。対象ストアと形式を、制作開始時と提出前の両方で確認してください。KDP:A+コンテンツの作成
同じ作品に複数形式がある場合も、内容がどの版に対応するかを確認します。紙版だけにある付録や、ある版だけに含まれる章を、すべての形式に共通する内容として説明していないかを点検しましょう。画像の制作を終えてから対象の違いに気付くのを防ぐため、ASIN一覧を制作票へ載せておきます。
- 対象ASIN、書名、版、形式、ストアが制作票と一致している。
- 見出しと説明が、実際の本文にある内容を示している。
- 図版内の文字まで含め、制限される表現を確認した。
- スマートフォンとデスクトップのプレビューを確認した。
- 画像の説明、誤字、順番、重複を点検した。
- 提出した版と、元データの保存場所を記録した。
承認待ちと公開済みを分け、修正は原因ごとに行う
提出した時点と公開された時点を区別し、実際の商品ページで適用を確認します。公式の作成案内には審査・表示までの目安がありますが、混雑などによる延長も示されています。告知の予定がある場合は、提出日のみを根拠に公開完了を約束しないでください。
差し戻しがあった場合は、指摘された箇所、原因、修正内容を対応表にします。関連する画像や文にも同じ問題がないかを確認してから再提出します。原因を整理せず全体を作り直すと、別の問題を増やしたり、何が修正されたか分からなくなったりします。
公開後の評価では、変更した日と内容を記録し、同時期の価格変更や広告なども分けて残します。順位や売上が変化しても、A+だけの効果と断定しません。まず、意図した説明が正しく表示されているかという制作上の目標を確認し、その後に読者との接点を見直します。
制作を外部へ依頼する場合は、完成画像だけでなく、文章原稿、画像の説明、対象ASIN一覧、素材の情報、公開確認の記録を納品範囲に含めるかを決めます。後から本の内容が変わったとき、編集できる元データと適用先の情報があれば、差し替える箇所を特定しやすくなります。承認する担当者と、提出を行う担当者も先に分けておきましょう。
調査、書籍、紹介コンテンツをつなぐ
ERESAでAmazonの商品情報を調べる作業と、A+の内容を編集する作業は役割が異なります。比較調査で気付いた読者の疑問を、本文に根拠のある説明へ変えましょう。ERESAがA+の審査や効果を保証するわけではありません。
発売時の告知全体はブックローンチの実行計画で整理し、A+に掲載する内容はその規定に合わせて選びます。書籍の中身から図解やWeb用の紹介コンテンツを作りたい場合は、コンテンツ制作の相談へ、対象書籍と伝えたい内容を共有してください。読者が選ぶために必要な説明を、媒体ごとの条件に合わせて作ります。
参考資料・公式情報
制度・機能は更新されることがあります。利用時にはリンク先の最新条件をご確認ください。
情報確認日:2026-10-24

